04. 自分の対応範囲を整理する

この章では、営業を始める前に自分の対応範囲を整理します。

営業文やプロフィールを書く前に、まず自分が何をできるのか、どこまで対応できるのかを明確にします。

対応範囲が曖昧なままだと、営業先も判断しづらくなります。

対応範囲を整理する理由

営業では、自分を大きく見せることよりも、相手が判断しやすい情報を出すことが大切です。

制作会社やディレクターは、案件ごとに必要な人を探しています。

たとえば、次のような探し方をします。

  • HTML/CSSコーディングを頼める人
  • WordPress化まで対応できる人
  • JavaScriptのUI実装ができる人
  • Figmaデザインを再現できる人
  • 下層ページを量産できる人
  • 既存サイトの軽微な修正ができる人

自分の対応範囲が整理されていると、相手は「この案件ならお願いできそう」と判断しやすくなります。

技術面の対応範囲

まず、技術面で対応できることを整理します。

たとえば、次のような項目です。

項目確認すること
HTML/CSS静的ページのコーディング、レスポンシブ対応
JavaScriptメニュー、タブ、モーダル、スライダーなどのUI実装
WordPressテーマ化、投稿一覧、カスタム投稿、固定ページ
CSS設計BEM、Sass、既存ルールへの対応
アニメーションCSSアニメーション、GSAPなど
フォーム静的フォーム、WordPressフォーム、外部フォーム連携
公開作業サーバーアップロード、簡単な公開前確認

すべてできる必要はありません。

大切なのは、できることと、まだ対応が難しいことを分けておくことです。

デザイン対応の有無

Web制作では、デザインまで対応するのか、コーディングのみなのかを明確にします。

制作会社への下請け営業では、デザインデータをもとにコーディングする案件も多くあります。

その場合、デザインスキルよりも、再現力や実装品質が重視されます。

一方で、直受け営業では、デザインも含めて相談されることがあります。

自分がデザインを担当できるのか、別のデザイナーと組むのかを整理しておきます。

対応伝え方の例
コーディングのみFigmaデザインをもとにHTML/CSS/JavaScriptで実装できます
デザインも対応サイト構成からデザイン、実装まで対応できます
デザインは外部連携デザインはパートナーと連携して対応します

曖昧なまま受けると、後で対応範囲が広がりやすくなります。

WordPress対応の範囲

WordPress対応は、できる範囲の差が出やすい項目です。

「WordPressできます」とだけ書くと、相手は広く解釈してしまうことがあります。

次のように分けて整理します。

  • 既存テーマの軽微な修正
  • 静的HTMLのWordPress化
  • 固定ページの作成
  • 投稿一覧・詳細ページ
  • カスタム投稿タイプ
  • カスタムフィールド
  • お問い合わせフォーム
  • 管理画面の調整
  • プラグイン選定
  • サーバー移行

初心者のうちは、無理にすべて対応できると言わなくて大丈夫です。

できる範囲を正確に伝える方が、相手との認識違いを減らせます。

稼働条件を整理する

下請け営業では、稼働条件も大切です。

制作会社は、案件のスケジュールに合わせて依頼できる人を探しています。

整理しておきたい項目は次の通りです。

  • 週に何時間くらい稼働できるか
  • 平日と土日の稼働状況
  • 連絡可能な時間帯
  • 着手可能日
  • 短納期対応の可否
  • 打ち合わせ対応の可否
  • 継続案件の可否

稼働条件が明確だと、相手は依頼タイミングを判断しやすくなります。

たとえば、「平日夜と土日中心で週15時間程度対応可能です」のように書けます。

対応できないことも整理する

対応できることだけでなく、対応できないことも整理しておきます。

対応できないことを明確にするのは、弱みを見せるためではありません。

認識違いを防ぐためです。

たとえば、次のようなものです。

  • デザイン制作は対応していない
  • 写真撮影は対応していない
  • 複雑なバックエンド開発は対応していない
  • サーバー構築は対応していない
  • 短納期の大型案件は対応できない
  • 常駐案件は対応できない

すべてを断定的に書く必要はありません。

営業文では、必要に応じて「現在はコーディング中心に対応しています」のように表現できます。

対応範囲メモの例

営業前に、自分用の対応範囲メモを作っておくと便利です。

対応範囲メモ
対応できること:
- HTML/CSSコーディング
- レスポンシブ対応
- JavaScriptの基本的なUI実装
- Figmaデザインからのコーディング
- WordPressの固定ページ・投稿一覧の実装

対応相談:
- カスタム投稿タイプ
- お問い合わせフォーム
- 既存サイトの軽微な修正

対応していないこと:
- デザイン制作
- 写真撮影
- 複雑なバックエンド開発

稼働条件:
- 平日夜と土日中心
- 週15時間程度
- Chatwork / Slack / メール対応可

このメモをもとに、プロフィールや営業文を作ると整理しやすくなります。

得意領域を決める

対応範囲に加えて、得意領域も言語化しておきます。

得意領域は、必ずしも高度な技術である必要はありません。

たとえば、次のようなものでも十分です。

  • Figmaデザインの丁寧な再現
  • スマホ表示の調整
  • BEMを意識したCSS
  • LPのコーディング
  • WordPressのお知らせ更新機能
  • 既存サイトの修正
  • レスポンスの早さ

制作会社は、具体的に任せられる場面が見える人に依頼しやすくなります。

「何でもできます」よりも、「この作業が得意です」の方が伝わることがあります。

この章のまとめ

  • 営業前に、自分が対応できる作業と対応できない作業を整理する
  • 制作会社は、必要な作業に合う人を探している
  • WordPressやデザイン対応は、範囲を細かく分けて伝える
  • 稼働時間、連絡可能時間、着手可能日も営業では重要
  • 対応範囲メモを作ると、プロフィールや営業文を書きやすくなる