この章では、直受け営業の基本の流れを学びます。
直受け営業では、制作会社を挟まずに、店舗、企業、個人事業主などのエンドクライアントと直接やり取りします。
自由度が高い一方で、相談整理、提案、見積もり、発注前確認まで自分で行う必要があります。
直受け営業とは
直受け営業とは、エンドクライアントから直接Web制作の依頼を受ける営業です。
たとえば、次のような相手です。
- 店舗
- 中小企業
- 個人事業主
- 士業
- 教室やスクール
- 採用を強化したい会社
- 新サービスを立ち上げる事業者
直受けでは、相手がWeb制作に詳しくないことも多いです。
そのため、技術の説明だけでなく、相手の目的や課題を整理することが重要になります。
直受け営業の流れ
直受け営業は、ざっくり次のように進みます。
- 認知される
- 問い合わせや相談が来る
- 初回相談を行う
- ヒアリングする
- 課題と目的を整理する
- 提案内容を作る
- 見積もりを出す
- 発注前の確認を行う
- 受注後の進行へつなげる
下請け営業と違い、直受け営業では、相手の課題を一緒に整理する時間が長くなります。
「サイトを作りたい」と言われても、何を作るべきかはまだ決まっていないことが多いです。
認知される
直受け営業では、まず自分の存在を知ってもらう必要があります。
認知される方法には、次のようなものがあります。
- ポートフォリオサイト
- SNS発信
- 知人からの紹介
- 既存クライアントからの紹介
- 地域のつながり
- 交流会
- ブログや制作実績
- 直接連絡
認知の段階では、すぐに問い合わせが来るとは限りません。
大切なのは、「Web制作を相談できる人」として思い出してもらえる状態を作ることです。
問い合わせ導線を用意する
直受け相談を受けるには、問い合わせ導線が必要です。
興味を持った人が、どこから相談すればよいかわからないと機会を逃します。
最低限、次の情報を用意します。
- 何を相談できるか
- どんな制作に対応しているか
- 実績やサンプル
- 相談方法
- 問い合わせフォームやメール
- 返信目安
ポートフォリオやSNSプロフィールにも、問い合わせ先をわかりやすく置きます。
初回相談
問い合わせが来たら、まず初回相談へ進みます。
初回相談では、すぐに金額を確定するのではなく、相手の状況を確認します。
聞いておきたい項目は次の通りです。
- 何を作りたいか
- なぜ作りたいか
- 既存サイトはあるか
- 希望公開時期
- 予算感
- 必要そうなページ
- 原稿や写真の有無
- ドメインやサーバーの有無
- 最終決定者
この段階で、受けるべき案件かどうかも見ます。
納期や予算が大きく合わない場合は、無理に進めない判断も必要です。
提案と見積もり
ヒアリングした内容をもとに、提案と見積もりを作ります。
提案では、何を作るかだけでなく、なぜその内容にするのかを伝えます。
たとえば、次のように整理します。
- 目的
- 現状の課題
- 必要なページ
- 必要な機能
- 制作範囲
- スケジュール
- 見積もり
- 納品物
- 公開後の対応
直受けでは、相手がWeb制作の前提を知らないことも多いです。
見積もりには、金額だけでなく、前提条件や含まれる作業を書きます。
発注前確認
発注前には、認識違いが起きやすい項目を確認します。
特に、次の内容は曖昧にしないようにします。
- 制作範囲
- ページ数
- 機能
- 修正回数
- 原稿や写真の担当
- 納期
- 支払い条件
- 納品物
- 公開作業の有無
- 公開後の対応範囲
ここを曖昧にしたまま受注すると、受注後のクライアントワークが難しくなります。
受注後へのつなぎ
受注が決まったら、クライアントワークへ移ります。
営業段階で確認した内容を、制作進行の資料に引き継ぎます。
たとえば、次のような情報です。
- 目的
- 制作範囲
- ページ構成
- 素材担当
- スケジュール
- 確認者
- 修正回数
- 公開方法
営業と制作進行を分けて考えるのではなく、つながっているものとして扱います。
この章のまとめ
- 直受け営業では、エンドクライアントから直接相談を受ける
- 認知、問い合わせ、初回相談、ヒアリング、提案、見積もり、発注前確認の流れで進む
- 直受けでは、相手の目的や課題を整理する力が重要
- 見積もりには、金額だけでなく制作範囲や前提条件を書く
- 営業段階で決めた内容は、受注後のクライアントワークに影響する