12. 直受け営業の基本の流れ

この章では、直受け営業の基本の流れを学びます。

直受け営業では、制作会社を挟まずに、店舗、企業、個人事業主などのエンドクライアントと直接やり取りします。

自由度が高い一方で、相談整理、提案、見積もり、発注前確認まで自分で行う必要があります。

直受け営業とは

直受け営業とは、エンドクライアントから直接Web制作の依頼を受ける営業です。

たとえば、次のような相手です。

  • 店舗
  • 中小企業
  • 個人事業主
  • 士業
  • 教室やスクール
  • 採用を強化したい会社
  • 新サービスを立ち上げる事業者

直受けでは、相手がWeb制作に詳しくないことも多いです。

そのため、技術の説明だけでなく、相手の目的や課題を整理することが重要になります。

直受け営業の流れ

直受け営業は、ざっくり次のように進みます。

  1. 認知される
  2. 問い合わせや相談が来る
  3. 初回相談を行う
  4. ヒアリングする
  5. 課題と目的を整理する
  6. 提案内容を作る
  7. 見積もりを出す
  8. 発注前の確認を行う
  9. 受注後の進行へつなげる

下請け営業と違い、直受け営業では、相手の課題を一緒に整理する時間が長くなります。

「サイトを作りたい」と言われても、何を作るべきかはまだ決まっていないことが多いです。

認知される

直受け営業では、まず自分の存在を知ってもらう必要があります。

認知される方法には、次のようなものがあります。

  • ポートフォリオサイト
  • SNS発信
  • 知人からの紹介
  • 既存クライアントからの紹介
  • 地域のつながり
  • 交流会
  • ブログや制作実績
  • 直接連絡

認知の段階では、すぐに問い合わせが来るとは限りません。

大切なのは、「Web制作を相談できる人」として思い出してもらえる状態を作ることです。

問い合わせ導線を用意する

直受け相談を受けるには、問い合わせ導線が必要です。

興味を持った人が、どこから相談すればよいかわからないと機会を逃します。

最低限、次の情報を用意します。

  • 何を相談できるか
  • どんな制作に対応しているか
  • 実績やサンプル
  • 相談方法
  • 問い合わせフォームやメール
  • 返信目安

ポートフォリオやSNSプロフィールにも、問い合わせ先をわかりやすく置きます。

初回相談

問い合わせが来たら、まず初回相談へ進みます。

初回相談では、すぐに金額を確定するのではなく、相手の状況を確認します。

聞いておきたい項目は次の通りです。

  • 何を作りたいか
  • なぜ作りたいか
  • 既存サイトはあるか
  • 希望公開時期
  • 予算感
  • 必要そうなページ
  • 原稿や写真の有無
  • ドメインやサーバーの有無
  • 最終決定者

この段階で、受けるべき案件かどうかも見ます。

納期や予算が大きく合わない場合は、無理に進めない判断も必要です。

提案と見積もり

ヒアリングした内容をもとに、提案と見積もりを作ります。

提案では、何を作るかだけでなく、なぜその内容にするのかを伝えます。

たとえば、次のように整理します。

  • 目的
  • 現状の課題
  • 必要なページ
  • 必要な機能
  • 制作範囲
  • スケジュール
  • 見積もり
  • 納品物
  • 公開後の対応

直受けでは、相手がWeb制作の前提を知らないことも多いです。

見積もりには、金額だけでなく、前提条件や含まれる作業を書きます。

発注前確認

発注前には、認識違いが起きやすい項目を確認します。

特に、次の内容は曖昧にしないようにします。

  • 制作範囲
  • ページ数
  • 機能
  • 修正回数
  • 原稿や写真の担当
  • 納期
  • 支払い条件
  • 納品物
  • 公開作業の有無
  • 公開後の対応範囲

ここを曖昧にしたまま受注すると、受注後のクライアントワークが難しくなります。

受注後へのつなぎ

受注が決まったら、クライアントワークへ移ります。

営業段階で確認した内容を、制作進行の資料に引き継ぎます。

たとえば、次のような情報です。

  • 目的
  • 制作範囲
  • ページ構成
  • 素材担当
  • スケジュール
  • 確認者
  • 修正回数
  • 公開方法

営業と制作進行を分けて考えるのではなく、つながっているものとして扱います。

この章のまとめ

  • 直受け営業では、エンドクライアントから直接相談を受ける
  • 認知、問い合わせ、初回相談、ヒアリング、提案、見積もり、発注前確認の流れで進む
  • 直受けでは、相手の目的や課題を整理する力が重要
  • 見積もりには、金額だけでなく制作範囲や前提条件を書く
  • 営業段階で決めた内容は、受注後のクライアントワークに影響する