06. 下請け向けポートフォリオの見せ方

この章では、下請け営業で使うポートフォリオの見せ方を学びます。

ポートフォリオは、ただ制作物を並べるだけではありません。

制作会社が知りたいのは、見た目の完成度だけでなく、あなたが何を担当し、どのように実装できるかです。

下請け向けポートフォリオの役割

下請け営業のポートフォリオは、制作会社が「この人にどの作業を任せられるか」を判断するための資料です。

そのため、作品の見た目だけでなく、担当範囲や使用技術を明確にします。

たとえば、次のような情報があると判断しやすくなります。

  • 担当範囲
  • 使用技術
  • 制作期間
  • レスポンシブ対応の有無
  • 実装で意識したこと
  • デザインデータの再現度
  • 公開URL
  • GitHubやコードの一部

制作会社は、きれいな見た目だけでなく、実務で任せられるかを見ています。

担当範囲を書く

ポートフォリオでは、必ず担当範囲を書きます。

同じWebサイトでも、担当範囲によって評価される内容が変わります。

たとえば、次のように書けます。

  • デザイン、コーディングを担当
  • コーディングのみ担当
  • WordPress実装を担当
  • 下層ページの量産を担当
  • JavaScriptのUI実装を担当
  • 既存サイトの修正を担当

担当範囲が書かれていないと、相手はあなたが何をしたのか判断できません。

デザインは別の人が作った場合でも、コーディング担当として十分にアピールできます。

使用技術を書く

使用技術も、実務寄りに書きます。

ただ技術名を並べるだけでなく、何に使ったのかがわかると伝わりやすくなります。

技術書き方の例
HTML/CSSセマンティックなHTMLとレスポンシブ対応
JavaScriptハンバーガーメニュー、タブ、フォーム確認
Sassパーツごとにファイルを分けて管理
WordPressカスタム投稿で実績一覧を実装
GSAPファーストビューの表示演出に使用

制作会社は、案件に必要な技術とあなたの経験が合うかを見ています。

実装品質を見せる

下請け営業では、実装品質も大切です。

制作会社が気にするのは、見た目が合っているかだけではありません。

次のような点も見られます。

  • スマホ表示が崩れていないか
  • 余白や文字サイズが自然か
  • ボタンやリンクが使いやすいか
  • HTML構造が大きく崩れていないか
  • CSSが読みやすいか
  • 画像が重すぎないか
  • フォームやUIが動くか

すべてをポートフォリオ上で詳しく説明する必要はありません。

ただし、「実装で意識したこと」として数行書くと、仕事の丁寧さが伝わります。

制作スピードを書く

制作期間や担当日数も、参考情報になります。

たとえば、次のように書けます。

  • LPコーディング: 約3日
  • 5ページの静的サイト: 約2週間
  • WordPress化: 約1週間
  • 既存ページ修正: 半日

正確な時間を細かく書く必要はありません。

ただし、制作会社は納期感を知りたいことが多いため、目安があると相談しやすくなります。

サンプル制作の見せ方

実案件の実績が少ない場合は、サンプル制作でも構いません。

ただし、サンプルであることは明記します。

サンプル制作では、実務に近い見せ方を意識します。

  • 架空サイトの目的を書く
  • ターゲットを書く
  • 担当範囲を書く
  • 使用技術を書く
  • レスポンシブ対応を見せる
  • 実装で意識したことを書く

「練習で作りました」だけではなく、実務を想定した制作物として説明します。

サンプル制作の説明例
架空の美容室サイトを想定したサンプル制作です。

担当範囲:
デザインカンプをもとに、HTML/CSS/JavaScriptでコーディングしました。

使用技術:
HTML / CSS / JavaScript

実装で意識したこと:
スマホで予約ボタンにアクセスしやすいよう、固定CTAを設置しました。
余白と文字サイズが崩れないよう、各画面幅で確認しています。

サンプルでも、担当範囲と意図を説明できれば、判断材料になります。

守秘義務がある実績

下請け案件では、実績として公開できないことがあります。

制作会社の案件では、守秘義務や契約の関係で掲載できない場合があるためです。

その場合は、無断で掲載してはいけません。

掲載できない実績は、次のようにぼかして書く方法があります。

  • コーポレートサイトの下層ページ実装
  • 採用サイトのWordPress更新機能実装
  • LPのレスポンシブコーディング
  • 既存サイトの修正対応

ただし、会社名、URL、画面キャプチャを出してよいかは必ず確認します。

ポートフォリオに入れる項目

下請け向けポートフォリオには、各実績ごとに次の項目を入れると見やすくなります。

  • タイトル
  • 概要
  • 担当範囲
  • 使用技術
  • 制作期間
  • URL
  • 実装で意識したこと
  • スマホ対応の有無

全部を長く書く必要はありません。

短くても、情報が整理されている方が伝わります。

この章のまとめ

  • 下請け向けポートフォリオでは、担当範囲と使用技術を明確にする
  • 制作会社は、見た目だけでなく実装品質や任せやすさを見ている
  • 実績が少ない場合は、実務を想定したサンプル制作でもよい
  • 制作期間や実装で意識したことを書くと、依頼判断の材料になる
  • 下請け案件の実績掲載は、必ず掲載可否を確認する