16. 運用改善の実践

この章では、架空サイトを題材に、運用改善の流れを通して確認します。

ここでは、地域の整体院サイトを例にします。

目的は、検索や地図から見つけてもらい、予約問い合わせにつなげることです。

サイトの前提

今回の架空サイトは、地域にある整体院のサイトです。

主な目的は次の通りです。

  • 地域で整体院を探している人に見つけてもらう
  • 施術内容や料金を理解してもらう
  • 予約問い合わせにつなげる
  • 初めての人の不安を減らす

サイトには、次のページがあるとします。

  • トップページ
  • 施術メニュー
  • 料金
  • 初めての方へ
  • アクセス
  • よくある質問
  • 予約フォーム

現状を見る

まず、現状を確認します。

Search Console、GA4、Googleビジネスプロフィール、ヒートマップを使います。

仮の状況は次の通りです。

項目状況
Search Console表示回数はあるがクリックが少ない
GA4アクセスページは見られているが予約フォーム到達が少ない
ヒートマップ料金セクションでよく止まっている
Googleビジネスプロフィール営業時間と写真が古い

この時点では、まだ答えは決めません。

数字とページを見ながら、課題を整理します。

課題を整理する

現状から、次のような課題が考えられます。

  • 検索結果では表示されているが、クリックされにくい
  • 予約フォームへの導線が弱い
  • 料金への関心が高いが、説明が不足している
  • 店舗情報が古く、来店前の不安が残る

課題は、目的に対して足りない部分として整理します。

今回の目的は予約問い合わせなので、フォーム導線と不安解消が重要です。

仮説を立てる

課題に対して、仮説を立てます。

課題仮説
クリックが少ないtitleが地域名や施術内容を十分に伝えていない
フォーム到達が少ないCTAが下部にしかなく、途中で次の行動が見えない
料金で止まっている料金に含まれる内容や初回の流れが不足している
店舗情報が古い初めての人が安心しづらい

仮説は、正解ではなく改善の出発点です。

SEO改善

Search Consoleで表示回数はあるがクリックが少ない場合、検索結果での見え方を見直します。

たとえば、titleを次のように改善できます。

title改善例
改善前:
〇〇整体院 | トップページ

改善後:
〇〇駅の整体院 | 肩こり・腰痛の施術なら〇〇整体院

ページ内容と合う範囲で、地域名、サービス内容、店舗名を整理します。

descriptionも、初めての人が知りたい情報を入れます。

LPO改善

LPとして見る場合、トップページや施術メニューページの導線を改善します。

改善案は次の通りです。

  • ファーストビューに予約ボタンを置く
  • 施術メニュー下にCTAを追加する
  • 料金セクションの下に「初回相談はこちら」を置く
  • よくある質問へのリンクを料金近くに置く
  • 初めての流れを追加する

読んだ人が不安を解消しながら予約へ進める流れにします。

EFO改善

予約フォームでは、入力負担を確認します。

改善案は次の通りです。

  • 電話番号を任意にする
  • 希望日時の入力例を追加する
  • 症状の選択肢を用意する
  • エラー文を具体的にする
  • 返信目安をフォーム上部に書く

フォームの近くに「通常1営業日以内に返信します」のような補足があると安心につながります。

MEO改善

Googleビジネスプロフィールも確認します。

改善案は次の通りです。

  • 営業時間を最新にする
  • 外観写真を追加する
  • 施術スペースの写真を追加する
  • サービス内容を整理する
  • 口コミへの返信を行う
  • Webサイト側の住所や営業時間と揃える

地域ビジネスでは、サイトとGoogleビジネスプロフィールの両方を整えることが大切です。

優先順位を決める

すべてを一度に行う必要はありません。

今回は、次のように優先順位を付けます。

  1. Googleビジネスプロフィールの営業時間と写真を更新
  2. トップページのCTAを改善
  3. 料金セクションに説明とFAQリンクを追加
  4. 予約フォームの入力負担を減らす
  5. titleとdescriptionを見直す

すぐ直せて影響がありそうなものから始めます。

結果を確認する

改善後は、結果を確認します。

見る項目は次の通りです。

  • Search ConsoleのCTR
  • GA4の予約フォーム到達数
  • フォーム送信数
  • アクセスページの閲覧
  • Googleビジネスプロフィールの表示やアクション
  • ヒートマップでCTAがクリックされているか

すぐに大きな変化が出ないこともあります。

短期で見られるものと、中長期で見るものを分けます。

この講座のまとめ

Webサイト運用・改善 完全講座では、公開後に必要になる検索、計測、改善、レポートの基礎を学びました。

SEOでは、検索エンジンに理解してもらうことと、ユーザーに役立つ内容を作ることが重要です。

MEOでは、地域検索やGoogleビジネスプロフィールの情報整備が重要です。

LPO、EFO、CROでは、ページを見た人が迷わず行動できるように改善します。

GA4、Search Console、ヒートマップは、現状を見て改善仮説を作るために使います。

運用改善は、数字を見て終わりではありません。

目的、課題、仮説、施策、確認の流れで、少しずつサイトを育てていきます。

この章のまとめ

  • 運用改善では、現状を見て課題と仮説を整理する
  • SEO、LPO、EFO、MEOは目的に応じて組み合わせる
  • 改善施策には優先順位を付ける
  • 実施後は、見る数字を決めて結果を確認する
  • Webサイトは公開後に改善を続けることで価値が高まる