この章では、改善施策の考え方を学びます。
運用改善では、思いついた修正をすぐに全部行うのではなく、課題を整理し、仮説を立て、優先順位を決めて進めます。
改善は、順番が大切です。
改善の流れ
改善は、次の流れで進めます。
- 目的を確認する
- 現状を見る
- 課題を見つける
- 仮説を立てる
- 施策を決める
- 優先順位を付ける
- 実施する
- 結果を確認する
この流れがあると、感覚だけで修正するより説明しやすくなります。
クライアントに提案する時も、なぜその改善をするのか伝えやすくなります。
目的を確認する
最初に確認するのは、サイトの目的です。
目的が違えば、見る数字も改善施策も変わります。
たとえば、次のような目的があります。
- 問い合わせを増やす
- 予約を増やす
- 採用応募を増やす
- 店舗への来店を増やす
- 資料請求を増やす
- 既存顧客への情報提供をする
目的が問い合わせなら、アクセス数だけでなく問い合わせ率を見ます。
目的が認知なら、表示回数や流入の増加も重要になります。
現状を見る
目的を確認したら、現状を見ます。
使うツールは、目的によって変わります。
| 見たいこと | ツール |
|---|---|
| 検索で表示されているか | Search Console |
| どこから来ているか | GA4 |
| ページ内でどこを見ているか | ヒートマップ |
| フォーム送信されているか | GA4 / フォームログ |
| 店舗情報が見られているか | Googleビジネスプロフィール |
数字を見る時は、単月だけでなく、前月や前年と比べると変化が見えやすくなります。
課題を見つける
現状を見たら、課題を探します。
課題は、目的に対して何が足りないかです。
たとえば、次のような課題があります。
- 表示回数はあるがクリックが少ない
- 流入はあるが問い合わせが少ない
- フォーム到達はあるが送信が少ない
- スマホの離脱が多い
- 重要ページへの導線が弱い
- 店舗情報が古い
- ページ表示が遅い
課題は、数字と実際のページ確認を合わせて考えます。
仮説を立てる
課題が見えたら、原因の仮説を立てます。
たとえば、次のように考えます。
| 課題 | 仮説 |
|---|---|
| 表示回数は多いがクリックが少ない | titleが弱い、検索意図とずれている |
| LPは読まれているが問い合わせが少ない | CTAが弱い、不安が残っている |
| フォームで離脱が多い | 項目が多い、エラーがわかりにくい |
| スマホの離脱が多い | 文字が小さい、ボタンが押しづらい |
仮説は、正解とは限りません。
だからこそ、施策を実施した後に結果を確認します。
施策を決める
仮説をもとに施策を決めます。
施策は、できるだけ具体的にします。
よくない例は、「SEOを強化する」「LPを改善する」のように大きすぎる表現です。
具体的には、次のように書きます。
- titleを検索意図に合わせて変更する
- ファーストビューに料金目安へのリンクを追加する
- CTAボタンの文言を「無料相談する」に変更する
- フォームの電話番号を任意にする
- FAQに納期と料金の質問を追加する
- メイン画像を圧縮する
具体的な施策にすると、実施後の確認もしやすくなります。
優先順位を決める
改善施策は、全部同時にできるとは限りません。
優先順位を決めます。
考えたい軸は次の通りです。
- 目的への影響が大きいか
- 実施しやすいか
- 費用が大きすぎないか
- リスクが低いか
- すぐ確認できるか
- クライアントが対応できるか
影響が大きく、実施しやすいものから進めると取り組みやすくなります。
結果を確認する
施策を実施したら、結果を確認します。
確認する時は、何を見るかを事前に決めておきます。
たとえば、次のように決めます。
- title変更後、CTRを見る
- CTA変更後、クリック数を見る
- フォーム改善後、送信率を見る
- 画像圧縮後、表示速度を見る
- FAQ追加後、問い合わせ内容の変化を見る
改善は、1回で終わりではありません。
結果を見て、次の改善につなげます。
この章のまとめ
- 改善は、目的、現状、課題、仮説、施策、確認の流れで進める
- 課題は、目的に対して何が足りないかを見る
- 仮説は正解とは限らないため、実施後に結果を確認する
- 施策は具体的に書くと実行しやすい
- 次の章では、クライアントへ伝えるレポートと改善提案を学ぶ