07. 素材・原稿・アカウント情報の回収

この章では、Web制作に必要な素材、原稿、アカウント情報を集める方法を学びます。

素材回収は、地味に見えますが、制作の進行に大きく影響します。

必要なものがそろっていないと、デザインや実装が止まり、公開日にも影響します。

必要素材を洗い出す

まず、制作に必要な素材を一覧にします。

案件によって必要なものは変わりますが、よく使う素材は次の通りです。

  • ロゴデータ
  • 写真
  • 原稿
  • 会社情報
  • サービス情報
  • 料金情報
  • 代表メッセージ
  • スタッフ情報
  • 実績情報
  • お客様の声
  • SNSリンク
  • 地図情報
  • お問い合わせ先
  • プライバシーポリシー

最初に一覧化しておくと、クライアントも何を用意すればよいか把握しやすくなります。

ロゴと写真

ロゴは、できるだけきれいなデータを共有してもらいます。

画像が小さい、背景が付いている、解像度が低い場合は、サイト上で粗く見えることがあります。

可能であれば、次のような形式を確認します。

  • SVG
  • AI
  • EPS
  • PNG
  • JPG

写真も同じです。

スマホで撮影した写真でも使えることはありますが、暗い写真や小さい画像は見栄えに影響します。

必要であれば、写真撮影が別途必要になることを伝えます。

原稿の担当を決める

原稿は、誰が書くかを必ず決めます。

クライアントが用意するのか、制作側が作成するのか、クライアントの原稿を制作側が整えるのかによって、作業量が大きく変わります。

よくある分け方は次の通りです。

担当内容
クライアント事業内容やサービス情報の原稿を用意する
制作側文章をWebサイト向けに整える
ライターインタビューや原稿作成を担当する

原稿がないままデザインを進めると、あとで文章量が合わず、レイアウトを調整することになります。

仮の文章で進める場合でも、最終原稿の締切を決めておきます。

会社情報と事業情報

会社概要や店舗情報は、正確さが大切です。

住所、電話番号、営業時間、定休日、代表者名、設立年などは、クライアントに確認してもらいます。

特に、既存サイトやGoogleビジネスプロフィール、SNSなどに情報が載っている場合でも、最新情報とは限りません。

必ず現在の正しい情報を確認します。

必要に応じて、次の項目を集めます。

  • 正式な会社名・屋号
  • 郵便番号・住所
  • 電話番号
  • メールアドレス
  • 営業時間
  • 定休日
  • 代表者名
  • 設立年
  • 事業内容
  • 取引先や実績
  • 許認可情報

SNSリンクと外部サービス

サイトにSNSや外部サービスを載せる場合は、URLを確認します。

よくあるものは次の通りです。

  • X
  • Instagram
  • Facebook
  • YouTube
  • LINE公式アカウント
  • Googleマップ
  • 予約サイト
  • ECサイト

外部サービスの埋め込みや連携が必要な場合は、ログイン情報や管理者権限が必要になることがあります。

単なるリンク掲載なのか、埋め込みなのか、フォームや予約システムと連携するのかを分けて確認します。

ドメイン・サーバー情報

公開作業を行う場合は、ドメインやサーバーに関する情報が必要です。

ただし、ログイン情報の扱いには注意が必要です。

まずは、次の情報を確認します。

  • 既存ドメインの有無
  • ドメイン管理会社
  • サーバー契約の有無
  • サーバー会社
  • 現在のサイトの管理者
  • メール利用の有無
  • WordPressの有無
  • 公開作業を誰が行うか

DNSやメール設定に関わる場合は、変更による影響が大きくなることがあります。

不安がある場合は、ドメイン・サーバー担当者や専門家に確認します。

パスワード共有の注意

アカウント情報やパスワードは、慎重に扱います。

メール本文やチャットにそのままパスワードを書くのは避けます。

可能であれば、パスワード管理ツールの共有機能や、一時的な共有方法を使います。

また、作業が終わったらパスワード変更や権限削除を依頼することもあります。

画像利用権を確認する

写真やイラストを使う場合は、利用権を確認します。

インターネットで見つけた画像を勝手に使うことはできません。

クライアントから支給された画像でも、使用許可があるか確認した方が安全です。

確認したい項目は次の通りです。

  • 自社で撮影した写真か
  • 有料素材を購入したものか
  • 無料素材サイトの利用規約に合っているか
  • 人物写真の掲載許可があるか
  • ロゴやキャラクターの使用許可があるか

権利関係で判断が難しい場合は、専門家に確認します。

素材提出リストの例

素材回収では、一覧を作って共有すると抜け漏れを減らせます。

素材提出リスト
以下の素材をご共有ください。

1. ロゴデータ
   - 可能であればSVGまたはPNG

2. 写真素材
   - トップページ用
   - サービス紹介用
   - 店舗・社内の写真

3. 原稿
   - 会社紹介
   - サービス説明
   - 代表メッセージ

4. 会社情報
   - 住所
   - 電話番号
   - 営業時間
   - 定休日

5. 外部リンク
   - SNS
   - Googleマップ
   - 予約サイト

提出期限と共有方法も一緒に伝えます。

共有フォルダを使う

素材が多い場合は、共有フォルダを使うと管理しやすくなります。

Google Drive、Dropbox、OneDriveなどを使い、フォルダを分けておきます。

たとえば、次のように整理します。

共有フォルダ構成
01_logo
02_photo
03_text
04_company-info
05_reference
06_account-info

ファイル名も、あとから見てわかる名前にしてもらうと便利です。

「IMG_1234.jpg」だけだと内容がわかりにくいため、「office-main.jpg」「service-cleaning.jpg」のように整理します。

素材が遅れた時の対応

素材が遅れた場合は、早めに状況を確認します。

「まだですか」と催促するだけではなく、制作や公開日にどう影響するかを伝えます。

素材リマインドの例
デザイン制作に必要な写真素材が未着のため、現在一部の作業を保留しています。

〇月〇日までにご共有いただける場合は、当初のスケジュールで進行できます。
難しい場合は、仮素材で進めるか、公開予定日を調整する形になります。

現時点で用意できているものだけでもご共有いただけますでしょうか。

相手を責めずに、選択肢を出すと話が進みやすくなります。

この章のまとめ

  • 素材回収は、制作の進行と公開日に大きく影響する
  • ロゴ、写真、原稿、会社情報、SNSリンクなどを一覧化する
  • 原稿を誰が用意するかは、制作前に決めておく
  • アカウント情報やパスワードは安全な方法で共有する
  • 素材が遅れた時は、影響範囲と選択肢を早めに伝える