この章では、デザイン確認と修正対応の進め方を学びます。
デザイン確認は、見た目の好き嫌いだけを話す時間ではありません。
目的に合っているか、情報が伝わるか、ユーザーが迷わず行動できるかを確認する工程です。
デザイン確認で見ること
デザインを確認する時は、見た目だけでなく、目的や情報の伝わり方も見ます。
確認したい項目は次の通りです。
- サイトの目的に合っているか
- ターゲットに合う印象か
- 重要な情報が目立っているか
- 問い合わせや購入への導線がわかりやすいか
- 文章量が適切か
- 写真やアイコンが内容に合っているか
- スマホで見た時に使いやすそうか
- ブランドの雰囲気に合っているか
クライアントに確認してもらう時も、見る観点を伝えます。
単に「ご確認ください」と送るより、何を確認してほしいのかを添えた方が、修正依頼が整理されやすくなります。
見た目と目的を分ける
デザイン確認では、好みの話と目的の話が混ざりやすくなります。
もちろん、見た目の印象も大切です。
ただし、好みだけで判断すると、サイトの目的から外れることがあります。
たとえば、採用サイトなら、かっこよさだけでなく、働くイメージや安心感が伝わることが重要です。
サービスサイトなら、華やかさよりも、内容のわかりやすさや問い合わせのしやすさが重要な場合もあります。
デザインの判断に迷ったら、最初に確認した目的に戻ります。
確認者を絞る
デザイン確認では、確認者を絞ることが大切です。
関係者全員が自由にコメントすると、意見がまとまらなくなることがあります。
特に、次のような状態は注意が必要です。
- 担当者ごとに意見が違う
- 決裁者が最後に初めて見る
- 社内確認の結果だけがまとめられていない
- 好みの修正が何度も追加される
制作側としては、誰の確認をもって確定とするのかを事前に確認します。
複数人が確認する場合は、窓口の人に意見をまとめてもらいます。
修正依頼の集め方
修正依頼は、できるだけ一度にまとめてもらいます。
小出しに届くと、反映漏れや手戻りが起きやすくなります。
修正依頼には、次の情報があると対応しやすくなります。
- どのページか
- どの箇所か
- 現在どうなっているか
- どう変更したいか
- 理由や意図
ページ:
トップページ
箇所:
メインビジュアル下のサービス紹介
修正内容:
「短納期で対応」を「初回相談から丁寧に対応」に変更したい
理由:
スピードよりも相談しやすさを打ち出したいため理由があると、よりよい代替案を出せる場合があります。
反映する修正と相談が必要な修正
修正依頼は、すべて同じように反映するわけではありません。
すぐに反映できる修正もあれば、相談が必要な修正もあります。
| 種類 | 例 |
|---|---|
| すぐ反映しやすい修正 | 誤字、文言変更、画像差し替え、リンク修正 |
| 相談が必要な修正 | レイアウト変更、ページ追加、大きな構成変更 |
| 追加費用になりやすい修正 | 新機能追加、撮影、原稿作成、ページ大幅追加 |
相談が必要な修正は、理由と影響を伝えます。
「できません」と返すのではなく、スケジュール、費用、品質への影響を説明します。
追加費用になりそうな修正
制作範囲を超える修正は、追加費用やスケジュール調整が必要になることがあります。
たとえば、次のような依頼です。
- ページを追加したい
- フォーム項目を大きく増やしたい
- デザイン確定後に構成を変えたい
- 新しい機能を追加したい
- 原稿作成もお願いしたい
- 別パターンのデザインも見たい
このような場合は、早めに伝えます。
ご依頼いただいた事例ページの追加について、今回の制作範囲には含まれていないため、追加対応としてお見積もりになります。
公開日を優先する場合は、今回は一覧のみ掲載し、詳細ページは公開後に追加する進め方も可能です。追加費用を伝えることは、悪いことではありません。
最初に決めた範囲を守りながら、必要な対応を相談するためのものです。
修正回数の考え方
修正回数は、事前に決めた範囲で管理します。
たとえば、「デザイン修正2回まで」と決めている場合は、1回目で大きな方向性の修正を行い、2回目で細かな調整を行うイメージです。
修正回数を管理する時は、次のことを伝えます。
- 修正依頼はまとめて送ってもらう
- 大幅な方針変更は別途相談になる
- デザイン確定後の構成変更は手戻りになる
- 誤字脱字や軽微な修正は公開前にも確認する
修正回数は、クライアントを困らせるためのものではありません。
確認の質を上げ、スケジュールを守るためのルールです。
好みだけの修正への対応
デザインでは、好みの違いが出ることがあります。
好みだけの修正が出た場合も、まずは相手の意図を確認します。
たとえば、「もっと派手にしたい」と言われた場合、背景には次のような意図があるかもしれません。
- 競合より目立ちたい
- 若い印象にしたい
- キャンペーン感を出したい
- 重要な情報を目立たせたい
意図がわかれば、単に派手にする以外の提案ができます。
デザイン確定後に戻らないために
デザイン確定後に大きな変更が入ると、実装の手戻りが大きくなります。
そのため、デザイン確定時には、何をもって確定とするかを伝えます。
デザイン内容についてご確認ありがとうございます。
今回の内容でデザイン確定として、次の実装工程に進めます。
以降の大幅なレイアウト変更やページ構成変更は、スケジュールと費用の再調整が必要になる場合があります。この連絡をしておくと、次の工程に進む区切りが明確になります。
この章のまとめ
- デザイン確認では、見た目だけでなく目的や導線も確認する
- 修正依頼は、ページ、箇所、変更内容、理由をまとめてもらう
- すぐ反映できる修正と、相談が必要な修正を分ける
- 追加対応になりそうな内容は、早めに費用やスケジュールを相談する
- デザイン確定後は、大きな手戻りが起きないように区切りを明確にする