16. 実践:小さなサイトをデザインする

この章では、小さなサイトを題材に、デザインの流れを通して確認します。

ここでは、架空のカフェサイトを例にします。

情報設計、ワイヤーフレーム、レイアウト、余白、文字、色、画像、UI、スマホ表示まで、これまで学んだ内容をつなげて考えます。

作るサイト

今回想定するのは、地域にある小さなカフェのサイトです。

目的は、初めて見る人に店舗の雰囲気を伝え、来店や予約につなげることです。

想定するページは、まずトップページ1ページです。

必要な情報は次の通りです。

  • 店舗名
  • キャッチコピー
  • 店舗の特徴
  • メニュー
  • 店内写真
  • 営業時間
  • アクセス
  • 予約または問い合わせ導線

最初から大きなサイトにせず、小さなサイトで流れを確認します。

目的を決める

まず、ページの目的を決めます。

今回の目的は、次の2つです。

  • 店舗の雰囲気を伝える
  • 来店や予約につなげる

目的が決まると、優先する情報が見えてきます。

たとえば、店舗の雰囲気を伝えるには、写真や短い紹介文が重要です。

来店につなげるには、営業時間、アクセス、予約導線が必要です。

ターゲットを決める

次に、誰に向けたサイトかを考えます。

今回は、次のように設定します。

ターゲット例
近隣に住んでいる20〜40代の人。
休日にゆっくり過ごせるカフェを探している。
初めて行く前に、雰囲気、メニュー、場所、営業時間を確認したい。

ターゲットが決まると、必要な情報や言葉のトーンを考えやすくなります。

情報を洗い出す

次に、必要な情報を洗い出します。

情報の洗い出し
- 店舗名
- キャッチコピー
- 簡単な説明
- 店内写真
- 人気メニュー
- メニュー一覧
- こだわり
- 営業時間
- 定休日
- 住所
- 地図
- 予約ボタン
- SNSリンク

この段階では、順番はまだ決めません。

まず、必要そうな情報を出します。

セクション構成を作る

情報を洗い出したら、セクションに分けます。

今回なら、次のような構成が考えられます。

  1. ファーストビュー
  2. 店舗の紹介
  3. こだわり
  4. メニュー
  5. 店内写真
  6. 営業時間・アクセス
  7. 予約・問い合わせ

ファーストビューでは、店舗名、キャッチコピー、メイン画像、予約ボタンを置きます。

アクセス情報は、来店判断に必要なので下部にまとめます。

予約導線は、ファーストビューとページ下部の両方に置くと見つけやすくなります。

ワイヤーフレームを作る

次に、ワイヤーフレームを作ります。

最初は簡単なメモで十分です。

ワイヤーフレーム例
ヘッダー
- ロゴ
- ナビ
- 予約ボタン

ファーストビュー
- キャッチコピー
- 説明文
- 店内写真
- 予約ボタン

店舗の紹介
- 見出し
- 本文
- 写真

こだわり
- 3つのカード

メニュー
- 人気メニュー3つ
- メニュー一覧へのリンク

アクセス
- 営業時間
- 住所
- 地図

CTA
- 予約ボタン
- SNSリンク

ワイヤーフレームでは、色や装飾ではなく、情報の流れを確認します。

レイアウトを決める

ワイヤーフレームができたら、レイアウトを考えます。

PCでは、ファーストビューでテキストと画像を左右に配置できます。

スマホでは、キャッチコピー、説明、画像、ボタンの順に縦に並べると読みやすくなります。

こだわりのセクションは、PCでは3カラム、スマホでは1カラムにします。

メニューカードも、画像比率と文字量をそろえます。

重要なのは、各セクションの役割に合う配置にすることです。

余白を整える

レイアウトが決まったら、余白を整えます。

確認したい項目は次の通りです。

  • セクション間に十分な余白があるか
  • 見出しと本文の距離が自然か
  • カード内が窮屈ではないか
  • ボタン周りに余白があるか
  • スマホで間延びしていないか

店舗サイトでは、余白に余裕を持たせると落ち着いた印象になります。

ただし、スマホでは広すぎる余白を少し調整します。

文字と色を決める

文字は、読みやすさを優先します。

キャッチコピーは少し大きく、本文は読みやすいサイズにします。

色は、落ち着いた印象を出すために、ベースカラーを明るい背景色、メインカラーを深い緑や茶系、アクセントカラーを予約ボタンに使うような設計が考えられます。

ただし、色を増やしすぎないようにします。

ボタンやリンクは、操作できることが伝わるように、文字色と背景色のコントラストを確認します。

画像を選ぶ

カフェサイトでは、画像が印象を大きく左右します。

使いたい画像は次の通りです。

  • 店内の写真
  • 人気メニューの写真
  • スタッフや接客風景
  • 外観や入口

実際の店舗写真がある場合は、素材写真よりも優先します。

写真は、明るさ、トリミング、比率をそろえます。

メニュー一覧の写真は、カードとして並べやすいように同じ比率にします。

UIを整える

ボタン、リンク、カード、ナビゲーションの見た目を整えます。

今回のサイトでは、次のようにルールを決められます。

  • 予約ボタンはメインカラーで塗りにする
  • 詳細リンクはテキストリンクにする
  • メニューカードは画像、名前、説明、価格をそろえる
  • ナビゲーションはシンプルにする
  • スマホメニューは開閉式にする

同じ役割のパーツは同じ見た目にします。

UIの一貫性があると、ページ全体が整って見えます。

チェックする

最後に、デザインをチェックします。

確認したい項目は次の通りです。

  • 最初に何の店かわかるか
  • 店舗の雰囲気が伝わるか
  • 営業時間と場所が見つけやすいか
  • 予約ボタンが見つけやすいか
  • 文字が読みやすいか
  • 余白が不自然ではないか
  • スマホで見やすいか
  • 画像が粗くないか
  • ボタンが押しやすいか

チェックで見つけた違和感を、情報、レイアウト、余白、文字、色、画像の順に直します。

この講座のまとめ

Webデザイン基礎 完全講座では、Webページを見やすく、伝わりやすく、使いやすく整えるための考え方を学びました。

デザインは、センスだけで決まるものではありません。

誰に何を伝えるかを整理し、情報の順番、余白、文字、色、画像、UIを整えることで、ページの品質は上がります。

コーディングやWordPress制作をする場合でも、デザインの基礎があると、実装時の判断がしやすくなります。

今後は、自分が作ったページを見る時に、次の視点で確認してみてください。

  • 情報の順番は自然か
  • 余白はそろっているか
  • 文字は読みやすいか
  • 色は役割を持っているか
  • 画像は内容に合っているか
  • ボタンやリンクは操作しやすいか
  • スマホで見やすいか

この章のまとめ

  • 小さなサイトでも、目的、ターゲット、情報設計から考える
  • ワイヤーフレームで情報の流れを確認してから見た目を作る
  • レイアウト、余白、文字、色、画像、UIを順番に整える
  • スマホ表示と操作しやすさも必ず確認する
  • デザインは、意図を持って整えることで改善できる