この章では、制作したファイルをサーバーへ置いて公開する基本を学びます。
Webサイトは、ローカルPCにあるだけでは他の人から見られません。公開するには、サーバーやホスティングの公開場所へファイルを置く必要があります。
公開ディレクトリ
公開ディレクトリは、インターネット上から見えるファイルを置く場所です。
レンタルサーバーでは、public_html のような名前のディレクトリが使われることがあります。
public_html/
index.html
about/
index.html
assets/
css/
style.css
images/
main.jpg公開ディレクトリの外にファイルを置いても、Webサイトとして表示されないことがあります。
index.html
index.html は、そのディレクトリの入口になるファイルです。
たとえば、トップページでは次のように配置します。
public_html/
index.html下層ページでは、ディレクトリ内の index.html が表示されることがあります。
public_html/
about/
index.htmlこの場合、URLは /about/ になります。
FTPとSFTP
FTPやSFTPは、ローカルPCからサーバーへファイルを送るための方法です。
FTPよりもSFTPの方が安全に通信できます。
案件では、サーバー会社から次のような情報を受け取ることがあります。
- ホスト名
- ユーザー名
- パスワード
- ポート番号
- 接続方式
- 公開ディレクトリ
これらは重要な接続情報なので、取り扱いに注意します。
ファイルマネージャー
レンタルサーバーには、管理画面からファイルをアップロードできるファイルマネージャーが用意されていることがあります。
小さな修正や単発のアップロードには便利です。
ただし、大量のファイルを扱う場合や、更新履歴を管理したい場合は、FTP、SFTP、Git連携などの方が向いていることがあります。
静的サイトのアップロード
静的HTMLサイトでは、HTML、CSS、JavaScript、画像などを公開ディレクトリへアップロードします。
確認したいポイントは次の通りです。
index.htmlが正しい場所にあるか- CSSやJavaScriptもアップロードしたか
- 画像ファイルを忘れていないか
- 下層ページのディレクトリ構成が正しいか
- ファイル名の大文字小文字が一致しているか
アップロード後は、トップページだけでなく下層ページも確認します。
Astroなどのビルド後ファイル
Astroなどの静的サイトジェネレーターでは、開発中のファイルをそのまま公開しません。
通常はビルドを実行し、生成された公開用ファイルをサーバーへ置きます。
dist/
index.html
_astro/
main.csssrc や node_modules をそのままアップロードするのではなく、ビルド後のディレクトリを公開します。
デプロイとは
デプロイは、作ったサイトやアプリを本番環境へ反映する作業です。
昔ながらのFTPアップロードもデプロイの一種です。
Gitとホスティングサービスを連携し、特定のブランチに反映したら自動で公開される仕組みもあります。
デプロイ方法はサービスによって違いますが、目的は「制作したものを本番で見られる状態にすること」です。
アップロード漏れ
公開後のトラブルで多いのが、アップロード漏れです。
よくある例:
- HTMLだけアップロードしてCSSを忘れる
- 画像フォルダをアップロードしていない
- JavaScriptファイルが古い
- PDFだけリンク先にない
- ビルド後ファイルを更新していない
アップロード後は、DevToolsのNetworkタブで404が出ていないか確認します。
パーミッションの入口
パーミッションは、ファイルやディレクトリの権限設定です。
静的サイトでは細かく触らないことも多いですが、サーバーによっては権限が原因で表示できないことがあります。
WordPressやフォーム処理では、書き込み権限が関係することもあります。
詳細なサーバー管理までは扱いませんが、403エラーが出る場合は権限やサーバー設定も疑います。
公開後の確認
アップロードやデプロイ後は、次の点を確認します。
- トップページが表示されるか
- 下層ページが表示されるか
- CSSが効いているか
- JavaScriptが動いているか
- 画像やPDFが表示されるか
- 404が出ていないか
- HTTPSで表示されるか
- スマホでも崩れていないか
トップページだけ見て完了にしないようにします。
この章のまとめ
- 公開ディレクトリは、Web上から見えるファイルを置く場所
- レンタルサーバーでは
public_htmlが公開場所になることがある - FTPやSFTPは、サーバーへファイルを送るための方法
- Astroなどでは、開発用ファイルではなくビルド後ファイルを公開する
- アップロード漏れは、CSS、画像、JavaScript、PDFなどで起きやすい
- 公開後はトップページだけでなく下層ページやNetworkタブも確認する