09. メール設定の基本

この章では、独自ドメインメールとメール設定の基本を学びます。

Web制作では、サイト公開だけでなく、info@example.com のようなメールアドレスが関係することがあります。DNS変更でメールを止めないためにも、Webとメールを分けて考えることが大切です。

独自ドメインメールとは

独自ドメインメールは、自分のドメインを使ったメールアドレスです。

独自ドメインメールの例
info@example.com
contact@example.com
support@example.com

会社やサービスのメールとして使われることが多いです。

Webサイトと同じドメインを使うため、DNS設定やサーバー移転時に影響を受けることがあります。

メールサーバー

メールサーバーは、メールの送受信を扱うサーバーです。

Webサーバーとメールサーバーは、同じサービスで管理されていることもあれば、別サービスの場合もあります。

たとえば、Webサイトはレンタルサーバー、メールはGoogle WorkspaceやMicrosoft 365、という構成もあります。

この場合、Webサーバーを変更しても、メール設定はそのまま維持する必要があります。

MXレコード

MXレコードは、メールをどのサーバーに届けるかを指定するDNSレコードです。

MXレコードのイメージ
example.com -> mail.example.com

メールを使っているドメインでDNS設定を変更する時は、MXレコードを必ず確認します。

MXレコードを消したり間違えたりすると、メールが届かなくなる可能性があります。

SPF

SPFは、そのドメインからメールを送ってよいサーバーを示すための設定です。

迷惑メール判定を避けるために使われます。

DNSのTXTレコードとして設定されることが多いです。

SPFのイメージ
v=spf1 include:example-mail-service.com ~all

細かい書き方を暗記する必要はありません。

Web制作では、メール配信サービスやフォームサービスから指定されたTXTレコードを、DNSに設定する場面があると理解しておきます。

DKIM

DKIMは、メールが正しい送信元から送られたことを確認するための仕組みです。

これもDNSのTXTレコードを使って設定することがあります。

メール配信サービス、フォームサービス、Google Workspaceなどで設定を求められる場合があります。

DKIMを設定すると、なりすましや迷惑メール判定の対策に役立ちます。

DMARC

DMARCは、SPFやDKIMの結果をもとに、怪しいメールをどう扱うかを指定する仕組みです。

たとえば、認証に失敗したメールをどう処理するかを指定できます。

最初から深く理解する必要はありませんが、企業サイトやメール配信では見かけることがあります。

SPF、DKIM、DMARCは、メールの信頼性を高めるための設定としてまとめて理解しておきます。

メールフォームと送信元

お問い合わせフォームでは、通知メールの送信元が問題になることがあります。

たとえば、フォーム送信時に info@example.com から通知メールを送る設定にしている場合、そのサーバーが example.com から送ってよいと認証されていないと、迷惑メール扱いされることがあります。

確認すること:

  • 通知メールの送信元は何か
  • 返信先は何か
  • SPFやDKIM設定が必要か
  • 迷惑メールに入っていないか
  • 管理者に通知が届くか

フォームは「送信完了画面が出る」だけでは不十分です。

実際にメールが届くか確認します。

Gmailなど外部メールを使う場合

Google WorkspaceやMicrosoft 365などの外部メールサービスを使っている場合、DNSにはそのサービス用のMXレコードやTXTレコードが設定されています。

サーバー移転時にこれらを消すと、メールが使えなくなります。

既存ドメインを扱う場合は、次の点を確認します。

  • どのメールサービスを使っているか
  • MXレコードは何を向いているか
  • SPF、DKIM、DMARCのTXTレコードがあるか
  • メール管理者は誰か
  • Webサイトだけ切り替えるのか

メールが届かない時の入口

お問い合わせメールが届かない時は、次の順番で確認します。

  1. フォーム送信自体が成功しているか
  2. 迷惑メールフォルダに入っていないか
  3. 通知先メールアドレスが正しいか
  4. 送信元ドメインの認証設定があるか
  5. MXレコードが正しいか
  6. メールサービス側で障害がないか

Web制作者だけで解決できない場合は、メールサービスやサーバー担当者に確認します。

この章のまとめ

  • 独自ドメインメールは、Webサイトと同じドメインを使うことがある
  • MXレコードはメールの配送先を指定するDNS設定
  • SPF、DKIM、DMARCはメールの信頼性に関係する
  • Webサイトだけ移す場合でも、メール設定を壊さないように注意する
  • フォームは、送信完了だけでなく実際にメールが届くか確認する