この章では、WordPressサイト公開後の保守、更新、バックアップを学びます。
WordPressサイトは、公開して終わりではありません。
本体、テーマ、プラグイン、PHPバージョン、バックアップを継続的に管理する必要があります。
なぜ保守が必要か
WordPressは、継続的に更新されるソフトウェアです。
更新には、不具合修正、機能改善、セキュリティ対応が含まれます。
放置すると、次のようなリスクがあります。
- セキュリティリスクが高まる
- プラグインが古くなる
- PHPバージョンに対応しなくなる
- 管理画面でエラーが出る
- フォームや表示が動かなくなる
公開後の運用まで含めて、WordPress案件として考えます。
更新対象
WordPressで更新対象になるものは次の通りです。
- WordPress本体
- テーマ
- プラグイン
- 翻訳ファイル
- PHPバージョン
更新は管理画面からできるものもありますが、更新前にはバックアップを取ります。
特に、本番サイトでいきなり更新するのは避けたい場面があります。
バックアップ
バックアップでは、ファイルとデータベースの両方を保存します。
対象は次の通りです。
- テーマファイル
- プラグイン
- アップロード画像
- データベース
- 設定ファイル
バックアップは、取るだけでなく、復元できることが重要です。
実務では、バックアッププラグイン、サーバーの自動バックアップ、手動バックアップなどを組み合わせます。
更新前の流れ
更新作業は、次のような流れで行います。
- 現在の状態を確認する
- バックアップを取る
- 可能ならテスト環境で更新を試す
- 本番で更新する
- 表示とフォームを確認する
- 問題があれば戻せるようにする
小さな更新でも、サイトに影響する可能性があります。
更新後に必ず確認します。
保守契約
クライアントワークでは、公開後の保守を契約として分けることがあります。
保守内容には、次のようなものがあります。
- WordPress本体更新
- プラグイン更新
- バックアップ確認
- セキュリティ確認
- 軽微なテキスト修正
- 画像差し替え
- 月次レポート
- 障害時の一次対応
何を含めるか、何を含めないかを事前に決めます。
「保守」と言っても、何でも対応する契約にしないことが大切です。
クライアント更新範囲
クライアントが更新する範囲と、制作者が保守する範囲を分けます。
たとえば、次のように分けます。
| 担当 | 内容 |
|---|---|
| クライアント | お知らせ投稿、画像差し替え、固定ページ本文の軽微な更新 |
| 制作者 | 本体更新、プラグイン更新、テーマ修正、バックアップ確認 |
管理画面の権限も、この分担に合わせて設定します。
更新記録
更新作業をしたら、記録を残します。
記録したい内容は次の通りです。
- 作業日
- 更新したもの
- 更新前のバージョン
- 更新後のバージョン
- バックアップの有無
- 確認したページ
- 発生した問題
トラブルが起きた時に、何を変更したか追いやすくなります。
この章のまとめ
- WordPressは公開後も継続的な保守が必要
- 更新対象は、本体、テーマ、プラグイン、PHPバージョンなど
- 更新前にはバックアップを取る
- 保守契約では、含める作業と含めない作業を明確にする
- クライアント更新範囲と制作者の保守範囲を分ける