この章では、WordPressサイトの公開、移行、本番反映を学びます。
WordPressは、HTMLファイルだけをアップロードすれば終わりではありません。
ファイルとデータベース、メディア、URL、サーバー設定をセットで考える必要があります。
環境の種類
WordPress制作では、複数の環境を使うことがあります。
| 環境 | 役割 |
|---|---|
| ローカル環境 | 自分のPCで制作・検証する |
| テスト環境 | クライアント確認用に公開する |
| 本番環境 | 実際に公開されるサイト |
直接本番環境で制作すると、作業中の状態がユーザーに見えてしまいます。
できるだけローカルやテスト環境で制作し、本番へ反映します。
移行で必要なもの
WordPressサイトの移行では、次のものを扱います。
- テーマファイル
- プラグイン
- アップロード画像
- データベース
wp-config.php- サーバー設定
- ドメイン設定
- SSL設定
ファイルだけ移しても、データベースがなければ投稿や固定ページは表示されません。
データベースだけ移しても、画像ファイルがなければメディアが表示されません。
URL置換
ローカル環境やテスト環境から本番環境へ移行すると、サイトURLが変わります。
そのため、データベース内のURL置換が必要になることがあります。
たとえば、次のような置換です。
http://local.example
↓
https://example.comWordPressのデータはシリアライズされた形で保存されることがあるため、単純なテキスト置換は危険な場合があります。
移行用プラグインやWP-CLIなど、WordPressに対応した方法を使います。
パーマリンク再保存
移行後にページが404になる場合、パーマリンク設定を保存し直すことで直ることがあります。
管理画面のパーマリンク設定を開き、内容を変えずに保存します。
これにより、リライトルールが再生成されます。
ただし、これで直らない場合は、サーバー設定や.htaccessなども確認が必要です。
公開前チェック
本番公開前には、次の項目を確認します。
- トップページが表示されるか
- 下層ページが表示されるか
- 投稿一覧と詳細が表示されるか
- 画像が表示されるか
- CSSとJavaScriptが読み込まれるか
- フォームが送信できるか
- 管理画面にログインできるか
- SSLが有効か
- noindexが解除されているか
- パーマリンクが正しいか
- 404ページが表示されるか
チェックリスト化しておくと、確認漏れを減らせます。
ドメインとメールへの影響
本番公開では、ドメインやDNSを変更することがあります。
DNS変更は、Webサイトだけでなくメールにも影響する可能性があります。
特に、MXレコードやメールサーバー設定を触る場合は注意が必要です。
不明な場合は、サーバー会社やドメイン管理者に確認します。
公開後チェック
公開後には、本番URLで確認します。
- 公開URLで表示されるか
- SSL警告が出ていないか
- フォーム送信ができるか
- 管理者宛メールが届くか
- 画像やPDFが表示されるか
- リンク切れがないか
- OGPが正しいか
- 管理画面に入れるか
公開作業が終わったら、クライアントにも確認してもらいます。
この章のまとめ
- WordPressの公開では、ファイルとデータベースの両方を扱う
- ローカル、テスト、本番の環境を分けると安全に制作できる
- URL置換はWordPressに対応した方法で行う
- 移行後に404が出る場合は、パーマリンク再保存も確認する
- DNSやメールへの影響がある作業は慎重に行う